白内障に処方する薬について

白内障に処方する薬について

白内障に処方する薬について
category: 白内障, 目の病気について|2016.3.17

これから何回かにわけて、白内障について記載します。
まず第一回目は、『白内障患者に処方する薬について』です。

①白内障の進行を遅らせる薬剤はありますが、白内障を治す薬はありません。
治療効果を実感できる劇的な病状の改善は期待できないので、病状の進行を遅らせる(白内障手術を先延ばしにする)ことが最大の目的になります。
②初期老人性白内障の進行を遅らせる目的でピレノキシン、グルタチオンの点眼液、唾液腺ホルモン、チオプロニンの内服薬を処方します。
[点眼薬]
※ピレノキシンが主成分の点眼液
 カタリンK0.005%(OTC)、カタリン0.005%、ピレノキシン0.005%
薬の成分を溶解液に溶かす必要あり。1日3~5回点眼。
カタリンK0.005%は、OTCなので薬局で購入できる。
 カリーユニ0.005%
懸濁性のため、点眼前によく振り混ぜる必要あり。PHが低いのでしみやすい。主成分が涙液で溶解するので、最初に点眼すること。
※グルタチオンが主成分の点眼液
 タチオン2%
薬の成分を溶解液に溶かす必要あり。しみにくい。溶解後は冷所保存。
[内服薬]
※チオプロニン
 チオラ錠100 
不快臭と酸味がある。1日1~2回、1~2錠。
※唾液腺ホルモン
 パロチン錠10㎎
蛋白製剤なので発疹などの過敏症あり。1日2~3回、1~2錠。

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